『住宅価格の目安』
国土交通省の調査*によると、住宅(土地・建物)の平均購入価格は、一戸建ての場合、新築物件が約3,900万円~4,000万円なのに対し、中古物件は約2,800万円。マンションの場合、新築物件が約4,600万円なのに対し、中古物件は約2,800万円となっています。
平均金額が高い順に並べると、新築マンション → 新築一戸建て → 中古一戸建て → 中古マンションとなり、一戸建てよりもマンションのほうが新築・中古の金額差が大きいことが分かります。
『頭金はどのくらい必要?』
住宅購入には数千万円以上の大きなお金が必要となるため、購入資金を金融機関から借り入れるのが一般的です(住宅ローン)。
自己資金(頭金)ゼロでも住宅ローンを組むことはできますが、自己資金比率によって返済総額が大きく変わります。自己資金については、概ね住宅価格の10~20%を目安に準備することをおすすめします。仮に住宅価格3,000万円でシミュレーションした場合の返済総額は以下の通りとなります。
<条件 ・住宅価格3,000万円 ・返済期間35年 ・金利2.5%(全期間固定) ・元利均等返済>
頭金比率による返済総額の違い
頭金比率 | 頭金 | 毎月の返済額 | 返済総額 | 頭金+返済総額 |
0% | 0円 | 約10.7万円 | 約4,500万円 | 約4,500万円 |
5% | 150万円 | 約10.2万円 | 約4,300万円 | 約4,450万円 |
10% | 300万円 | 約9.7万円 | 約4,100万円 | 約4,400万円 |
20% | 600万円 | 約8.6万円 | 約3,600万円 | 約4,200万円 |
このケースでは、返済総額に最大900万円、頭金と合算しても300万円もの差が出ました。ここではシミュレーションのために同率の金利を適用しましたが、実際は頭金の額によって借入金利が高くなることもあることにも留意しましょう。
☛みんなはどのくらいの自己資金(頭金)を準備してる?
リクルート住まいカンパニーの調査*によると、住宅価格の上昇を背景に住宅ローンの自己資金率(住宅の購入価格に対する頭金の比率)は年々低下し、2018年の調査では平均20%を切っています。内訳を見ても、10%未満の人が半数を占め、そのうち頭金ゼロの人が10%以上存在しています。
出典:(株)リクルート住まいカンパニー│2018年首都圏新築マンション契約者動向調査
『マイホーム購入にかかる諸費用』
住宅取得には土地や建物の購入費用以外にも、印紙税や登記費用、火災保険料などの諸費用がかかることを忘れてはなりません。これらの諸費用は土地・建物の売買契約や住宅ローンの契約を結ぶ際に必ず支払わなくてはならないものですので、住宅ローンの頭金に加え、これらの諸費用、さらには引っ越し代、家具・家電購入代を合算した金額を自己資金として用意する必要があります。
諸費用の目安は住宅価格に対して3~12%程度(住宅価格が3,000万円なら90~360万円程度)と言われていますが、正確な金額と支払いタイミングは購入検討段階で不動産会社や金融機関に確認しましょう。
住宅取得にかかる諸費用一覧 凡例:◯…かかる、△…かかる場合とかからない場合がある、✕…かからない